2005年02月12日

少女漫画ちっく?

きれい&エロい。「ミュシャ展」を上野の東京都美術館で観てきた。

●断っておくと、ワタシは絵画のことはまったくわからない人間である。ただ、世紀末芸術にはなにか心惹かれるモノがある。クリムトやピアズリーの絵が好きだ。音楽でいうとマーラーの時代である。マーラーも退廃した雰囲気がある。世紀末芸術の一派にくくられるのであろう(よく知らない)。ミュシャも今日見に行くまで名前も知らなかった。「ミュシャ展」のポスターを見て世紀末っぽくておもしろそうだからいってみたのだが、大変満足できる内容であった。

●ミュシャは19世紀後半から20世紀前半にかけての画家・装飾家である。チェコに生まれ、パリやアメリカで活躍し、晩年は祖国に戻った。パリにて「ジスモンダ」の劇場ポスターで成功をおさめ世間からの注目をあびたそうだ。いまでいうとグラフィックデザイナーか。ジスモンダはこれ。



●この作品に限らないが、ミュシャの描く女性はたまらなく耽美である。ほんのりとした色調がなんともいえないエロスを出している。極彩色なウォーホールのモンローとは大違い(当たり前だ)。けして健康的ではない、優しく、もの悲しい肌色をしている。体のラインもつい指を走らせたくなるほどきれいだ。どちらかというと暗く陰鬱としているが、暗すぎない。なんというのかなあ。「耽美的」っていうんだろうなあ。



●上の絵は「黄道十二宮」。なんとなくマンガちっく。ファイナルファンタジーって感じ。彼のデザイン画やポスター画はフチどりがなされているためマンガのように見えるのだろう。それに窓のような枠組みと、こまやかな装飾が美しい。女性を真横から描くスタイル。絵としての全体的な印象は窓枠と横向き美女による大胆なデザインバランスが強力であるが、よく見ると細部に施された装飾の緻密さもゾクゾクくる。この様式はのちのデザイナー達に大きな影響を与えているのだろう。



●ワタシが一番気に入った絵はこれ。「百合の聖母」。これはデザイン画ではない。世紀末っぽくはなく、有名な作品群とずいぶん作風が違う。しかし、妙に気に入った。大変気に入った。理由は良く分からない。実物を目にすると下にいる少女はかなり色の濃度がまわりよりも高くなっていて、目に入ってくる。それでも、全体のバランスはよく統制されている。上にいるマドンナと少女の対比。お花がきれい。このように気に入った絵は長い間眺めていたくなる。十分くらいは見ていただろうか。美術品泥棒したくなる気も分かってくるもんだ。まぁ、泥棒することはできなかったので、出口のグッズショップで百合の聖母ポスターを買って帰ることにする。あとでネットで調べて分かったのだが、相当有名な絵のようだ。それにしても素敵な絵であった。つきなみな表現であるが、感動した。

●そのほか好きだったのは、サラ・ベルナールのポスター群。文字と絵のバランスがきれい。タバコ会社のポスターやモエ・エ・シャンドン(クイーンの歌に出てくるね)のポスターも気に入った。パステル画や油絵画にはピンとくるものはあまりなかったが、デザイン画にはグッとくるものが多く、これで1300円はかなり安い。個人的には5000円以上支払うぐらいの価値があったと感じた。

●プラハにはミュシャ美術館があるらしい。ワタシはプラハを訪れた事はあるのだが、思いつきで出かけてしまったため、ガイドブックも持たないぶらり旅だったのだ。こんな素晴らしい絵画が見られるところがあるなんて!知っていれば行っていたのに、、、後悔。

●「ミュシャ展」オフィシャルサイトは、こちら


posted by ゲルト at 17:04| Comment(0) | TrackBack(1) | 思ふこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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